口丹波に棲む魚(2) オヤニラミ

クリックで救える命がある。

 管理人はもう20年以上も前から自宅の水槽で日本産の淡水魚を飼育しています。ほとんど近所の川で釣ったり網ですくったりしたものを持ち帰って飼っているのですが、ここ何年かは獲物を飼育するのではなく繁殖を試みています。
 その中でも最も長く飼育している魚が由良川水系産のオヤニラミです。現在飼育している個体は4代目で、初代のペアから数えるともう15年ほどになります。
 オヤニラミの国内での生息地は京都府が北限です。かつては淀川水系にも生息していたと聞きますが、現在ではもういないと思います。15年前にはよく見られた由良川水系の支流でも最近はめったにお目にかかれない魚になってしまいました。
 管理人にとってこの魚の魅力は、まずその姿にあります。日本産(在来種)の淡水魚の中で唯一スズキ科のオヤニラミは、他のコイ科魚類とはまったく違って見えます。ちょうどオオクチバス(ブラックバス)のような姿をしています。次にそのオオクチバスのように大きく成長せず、成魚でも精々12~13cm程度と小柄で、45cmか60cm幅の小型水槽で十分飼育ができる点があげられます。さらにオヤニラミは小型昆虫からヌマエビのような甲殻類、また小魚を主食にしていますが、手当たり次第にガツガツ食らうオオクチバスのような下品さはなく、繁殖期を除けば1日中おっとりとしていて、目の前にエビが近づいてきてもあまり反応を示しません。またお腹が空いてエビや小魚を追いかける時でも、深追いはせずすぐに諦めてしまいます。生きた動物食でありながら狩猟がへたくそなんです。
 また飼育魚によく出る白点病という病気に対しても強く、どちらかというと冷水域のきれいな水を好む魚ですが、夏場の水槽の高水温にもよく耐えてくれています。
 管理人は60cm程度の小さな水槽で飼育するなら、泳ぎのゆったりとした魚が観賞に適していると考えますが、オヤニラミは見ていて本当に可愛い魚です。自然に生息するものも流れのゆるやかな場所を好み、あまり泳ぎ回ることが好きでないようです。
 「泳ぎ回ったらお腹が減るやん。そしたらまた苦労して餌獲りをせなアカンやん。」てな感じです。飼い主にそっくりなヤツです。

 そんなオヤニラミですが、飼育には注意しなければならないこともあります。それは1本の水槽での複数飼育が非常に難しいことです。この魚は縄張り意識が強く、そのため水槽での同種の同居を嫌います。繁殖期のオスとメスでさえ殺しあいの喧嘩をしてしまいます。通常は身体の大きい方が生き残りますが、特に繁殖期のオスは大変気が荒くなり乱暴で、換水で水槽に手を入れると、その手に噛みついてきます。歯はあるものの噛まれても痛くはありませんが、突然噛むのでビクッとさせられてしまいます。繁殖させるには大きめの水槽で、ちゃんとメスの隠れ場所をセットしてあげることが重要です。産卵に至れば速やかにメスを本来の水槽に戻し、体力の回復に努めます。卵は孵化するまでオスがけなげに守ります。オヤニラミの世界で育児は父親の仕事なんです。

 先日ホトケドジョウの記事を書き、その前にはメダカのことを書きました。魚に限らず口丹波には人が保護してあげないと種の存続の危機にある生物や植物が多く存在しています。


オヤニラミ

オヤニラミのオス  婚姻色が出はじめの頃


オヤニラミ

卵の世話をするオヤニラミのオス

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オヤニラミ(スズキ科 ケツギョ属)
 カワメバルと呼ぶ地方もあるそうですが、口丹波地方でも地域によって数種の呼び方があるようです。日本では京都府以西、四国北部、九州北部に自然分布し、国外では朝鮮半島南部に生息します。属にあるケツギョとは中国に棲む大型の淡水魚で、高級食材として養殖も行われています。
 本来の分布地では減少している半面、琵琶湖流入河川や他の地域での生息が確認されています。これは飼育魚の放流によるもので、飼育者は絶対してはいけません。
 環境省のレッドリストでは準絶滅危惧(NT)に指定されています。

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